2024.05.31
海の豊かさを守ろう
指宿市山川の漁港に“アマモ場=海のゆりかご”を再生
今回の「SHIROYAMA サステナラボ」では
「指宿市山川の漁港に“アマモ場=海のゆりかご”を再生」についてご紹介します。
アマモが密生するアマモ場では、海水の流れが穏やかなため、
稚魚にとって餌となるさまざまな小動物が集まり、
ゆらぐアマモの葉のおかげで天敵から身を隠すことができます。
稚魚にとって安全で育ちやすい場所、アマモ場。
多くの魚介がここで生まれ、ある程度の大きさまで生育することから
「海のゆりかご」と呼ばれています。
●アマモは、海底に根を張り、花をつけて種子によって繁殖するイネ科の種子植物。胞子で増えるワカメやヒジキなどの海藻(かいそう)とは異なる
●茎の部分を食べると、ほんのり甘いことから甘藻(アマモ)という名がついたといわれる
●錦江湾にもアマモ群落がある
昨年9月「山川地区ブルーカーボンプロジェクト協議会」が発足
近年水質を含めた環境の悪化、魚による食害などで、
大幅に減少していることを憂慮して全国でアマモ場再生の取り組みが盛んになっています。
鹿児島でも、昨年9月、山川町漁業協同組合や鹿児島県、山口水産、
そして弊社などをメンバーとする
「山川地区ブルーカーボンプロジェクト協議会」(通称:山川の海のゆりかごを守る会)が
設立されました。
第1歩として、昨年秋に漁港近くの約5,000㎡を仕切り網で囲い、
その一部に種をまいたマット20枚を設置しました。
2023年9月 種の選別
- アマモの種が小さな生き物などの異物と混在している状態
- 米粒ほどの種を選り分ける。細かい作業
2023年10月 種付けしたアマモマットを海中に設置
- マット20枚に手分けして種を付ける
- 種付けを終えたマットを積み込んだ船
- 設置場所へ移動
- アマモマットを海中へ降ろす
5月7日 観察会を実施
大きく育ったアマモを見て、メンバーから喜びの声が揚がります。
アマモの長さを測る「大きく育ったかな?」
- ウエットスーツを着て海へ
- アマモの種子
仕切り網も向こうに見えます
夏には県内初の「ブルーカーボン(※)」クレジット発行を目指します。
SHIROYAMA HOTEL kagoshimaは引き続きプロジェクトに参画し、
地域の環境に配慮した活動に取り組んでまいります。
ブルーカーボンクレジットとは、これをクレジットとして認証し、CO2削減を図る企業・団体などとクレジット取引を行う制度。
著しく成長し、水面まで伸びた株
成果を確認し誇らしげな協議会メンバー
(左から3人目)SHIROYAMA HOTEL kagoshima SDGs推進室 副担当 常務取締役 保、(右から2人目)SDGs推進室室長 安川