こんにちは。
今回は、コロナ禍で当ホテルでも大活躍した、「アクリル板」のその後について紹介いたします。令和5年5月8日(月)に、新型コロナの感染症法上の位置付けが5類に移行してから、早1年と7か月。館内の様々な場所で使用していた飛沫防止用のアクリル板は、徐々に役目を終え一旦倉庫に保管されました。大量のアクリル板を大切な資源として有効に活用させたいという思いから、社内で再利用のアイデアを募ったり専門家に相談したりして、アップサイクルへの道を探しました。
アップサイクル(Upcycling)とは?
捨てる予定のものや不要になったものに手を加えて、もとの品物より価値の高い製品に変えて再利用すること。新しいアイデアを付け加えたり、デザイン性を高めたりすることで、新たな価値を創造した上で再利用することが特徴。
宴会グループの取り組み
2022年春ごろから、宴会サービスグルーブで取り組んだのは、破損や傷で使用できなくなったアクリル板を、修理・補修しリユースするとともに、必要な備品へのアップサイクルでした。
バッジにアップサイクル ~SDGsバッジ・60周年記念バッジなど~
宴会グループの活動はホテル全体を巻き込み、完成したのがSDGsバッジとホテル開業60周年記念バッジでした。アクリル板1枚あたり作れるバッジは約100~150個ほど。パートナー企業の一つでもあるブンカ巧芸社に制作を依頼し、完成した約800個は全従業員が着用しています。
SDGsバッジ
テーブル番号札や食事中サインへアップサイクル
また、ビュッフェスタイルパーティなどで料理を飾る台やテーブル符号としても活用。そのほかにもクローク札やビュッフェレストランで食事中を示すカードとしてもリメイクしました。
料理を置く台
テーブル札
鹿児島環境未来館と共同での取組
鹿児島市城西2丁目にある「かごしま環境未来館」は、鹿児島市の環境学習・環境保全活動の拠点で、館内の展示により環境問題を分かりやすく紹介しています。この「かごしま環境未来館」へ当ホテルで不要となったアクリル板を無償提供し、館内の展示パネルとしてリメイクしていただきました。今後も様々な形で再利用していただけるよう連携を図ってまいります。
環境未来館
展示パネル
当ホテルのリサイクル品であることも紹介されています。
本棚にアップサイクル ~ホテル開業60周年を記念した社会貢献活動~
2023年9月には、ホテル・観光・ブライダルをテーマにした書籍とそれを納める本棚を、未来のホテリエに向けて、鹿児島ホテル短期大学校など鹿児島県内の4校に寄贈しました。この時の本棚が、コロナ禍で使用していたアクリル板を再利用したもの。未来のホテリエを目指す学生の皆さんに、夢の実現に役立ててもらいたい、さらに環境に配慮した当ホテルの取り組みも知ってもらいたいという思いを込めました。
寄贈した書籍
書籍を納める本棚
クリスマスツリーにアップサイクル ~鹿児島県立川内商工高等学校製作~
2024年12月には、ホテル西側1階ロビーにアクリルツリーを展示しました。鹿児島県立川内商工高等学校(薩摩川内市平佐町)の生徒の皆さんがアクリル板を再利用して製作したもの。工夫を凝らした明るい未来を照らす作品は、訪れたお客様の目と心を楽しませてくれました。
ツリー製作風景
緻密な作業に熱心に取り組む川内商工の生徒さん
地域と共にポジティブな未来へ
眠っていたアクリル板を新たな価値に再利用する、これまでのアップサイクルの取り組みは、サステナブルな社会を実現するパートナー企業や団体、学校等との協力によって実現しました。開業から60年余り、当ホテルは地域に活かされて歩んでまいりました。これからも地域の皆様と手を取り合い、持続可能な未来を築くために活動し、貢献できるよう努力を続けます。
お客様に”選ばれるホテル”を目指して、さらに、ポジティブな未来に向けて、スタッフ一同SGDsへの貢献に一層努めてまいります。